- 2020-7-1
- 公演歴
★リレーメッセージ★ 7.1
今回文章を書くにあたり、
私と龍史さんとの関係性について、改めて考えてみました。
「師匠と弟子」「劇団代表と劇団員」「演出家と女優」「表現者と表現者」「父と娘」
私自身は勝手に「素晴らしいアイデアマンとそのライバル」と思っていましたけど(笑)
言葉で並べてみると、どれも当てはまっていて時々の状況により、龍史さんとの関係は変わっていた気がします。
1番長い関係性は、やはり「演出家と女優」ではないでしょうか。字面でみるとなんだか怪しげな小説のタイトルみたいですけど、私と龍史さんの間には“甘い”関係は1ミリもなかったです(笑)
むしろ「演出家と女優」という立場の場合“厳しさ”の方が上回っていた気がします。
物作りに対する真剣な気持ちからくるその厳しさは、ただ怒る・怒鳴る事だけではなく、時に静かに、時に優しく、時に見守りながら、私が答えを見つけられるように導いてくださいました。勿論、最後まで答えが分からない事もありましたが、もしかするとそこに正解はなかったのかもしれません。
龍史さんには「考えて考えて考えろ!」「頭を使うんだよ」「努力しろよ〜」「努力したって死なないんだからさぁ」「考えたら動くんだよ〜」「やってみりゃいいじゃんかぁ!」
と常日頃から言われていました。
この言葉達は、今も私の人生の指針となっています。何事も考えたら行動に移す。そして、また考える。物凄くシンプルなんですけど、何事にも通じてる考え方だなと思っています。
表現者であれば、大半の人が舞台の中心に立つ事に憧れを抱くと思うのですが、そこに立つ為には、毎日切磋琢磨して日々努力する。
もちろん、私だって”いつか中心に立つ“って思いながらずっと努力してきました。
だけどある日、龍史さんに言われた事があるんです。
「佳代は、真ん中に立たせるといつも申し訳なさそうにしてる」
確信をつかれたなと思いました。
そうなんです。当初、努力して技術面は磨けても、真ん中に立つという経験値が浅さすぎて、いつも怯えてたんです。でもバレないように必死に隠して、折角抜擢して貰えたんだからと頑張ってたんですが、龍史さんにはお見通しでした(笑)
何かを察した龍史さんは
「大丈夫だよ。俺が決めたんだから。」
とも言ってくださいました。
これもぶっきらぼうな龍史さんの“魔法の言葉”。
信頼してる人に
「大丈夫!」と言ってもらえると安心するもんですね。直ぐにとはいきませんでしたが、
何年かして龍史さんが
「佳代は、もう真ん中に立たせても堂々してるな」
と言ってくださいました。嬉しかったなぁ。
という事で、結局何が言いたいかと言いますと。
頭を使う努力をする+行動する努力をする
=経験値があがる=自信がつく!
私が龍史さんから学んだ大事な一つです。
これからの人生も
私の大切な指針として
しっかり進んで行きます!
龍史さん、
本当にありがとうございました。
最後に、
いつか私が勝手に思ってる
「素晴らしいアイデアマンとそのライバル」
について、お話させてくださいね(笑)
羽賀 佳代
【バックナンバー】
①リレーメッセージ TERU編
②リレーメッセージ おかえいり編
③リレーメッセージ 相川舞編
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